ダイエットを成功させるには、食事や運動のどちらも意識しなければならないと理解してはいるものの、運動の習慣化が面倒で食事制限だけを行ってしまう女性は多かったりします。
中には食事制限ダイエットだけで1ヶ月5キロ痩せようとする人もいたりしますが、これはとても危険な行為です。
人が生きていく上で「食事」がどれほど重要な物なのかをしっかりと理解する必要があると言えるでしょう。
過度な食事制限が危険である理由
人間が食事から栄養を摂取していて、それを極端に減らすことが危険であるというのは、誰でも容易に想像が付きますよね。
しかし、実際に過度な食事制限をしてしまう人は、「少しだけ食べていれば大きな支障は出ないはず」「痩せるためには多少栄養不足になるくらいは仕方がない」といった意識で考えてしまうのです。
しかし、結論から言えば、そういった過度な食事制限は「ちょっと体の調子が悪くなる」というレベルではなく、生命を維持できなくなるほどの悪影響が出てしまう可能性もあるのです。
栄養失調
過度な食事制限によって体内に送られる栄養を少なくしてしまっているので、必然的に「栄養失調」の症状が現れます。
具体的には、女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が著しく減少してしまいます。
その為、生理不順や排卵障害による不妊などが起こる可能性が高まります。
また、免疫力も大きく落ちてしまうので、感染症にかかる可能性も上がりますし、貧血なども起こりやすくなります。
筋肉量が低下する
過度な食事制限を続けると、人が生きる上でとても重要な役割を持つ筋肉の量が大幅に減少してしまいます。
筋肉量が減ると基礎代謝が落ちるので、痩せにくい体になってしまいますし、いずれ日常生活にも悪影響が出てしまうことでしょう。
摂食障害
過度な食事制限を行っている人は、「痩せたい」という思いが強すぎて「食事=悪」という間違った認識になってしまう危険性があります。
いわゆる「拒食症」になってしまう可能性が高まるのです。
また、食事制限による大きなストレスが引き金となり、ドカ食いを繰り返す「過食症」を引き起こす可能性もあります。
低血糖状態となり、自律神経が乱れる
過度な食事制限を行うと、低血糖状態となりイライラする時間が増えていきます。
また、自律神経も乱れてしまい、倦怠感や眠気、やる気や集中力の低下も引き起こされてしまいます。
体内の塩分濃度が低下し健康障害が起きる可能性が上がる
過度な食事制限は、体内の塩分濃度の低下を引き起こします。
体内の塩分濃度が低下すると、脱水症状となってしまうこともありますし、心筋梗塞や脳梗塞といった大きな健康障害を引き起こす可能性もあるのです。
最低限摂るべき栄養素
体重は増えすぎると様々な健康に対する危険性が上がるので、適正体重に戻すためにダイエットすることも必要ではありますが、必ず必要最低限の栄養素は摂取しながら食事制限をする必要があります。
必要最低限の栄養というと、「炭水化物」「脂質」「タンパク質」という三大栄養素だと感じる人も多いかと思いますが、それ以外にも重要な栄養素は存在します。
三大栄養素に「ビタミン」と「ミネラル」を合わせた「五大栄養素」は、日常の食事に必ず摂り入れるべきです。
また、それ以外にも野菜やきのこ類、芋類、豆類などに多く含まれる「食物繊維」も積極的に摂取すべき栄養素です。
「第6の栄養素」とも呼ばれるほど人間にとって重要な栄養素だと言えます。
これら「摂るべき栄養素」をバランスよく摂取しながらも、総摂取カロリーを抑えていくことが、健康的に痩せるためにはとても大事なことだと言えるでしょう。
過度な食事制限は、リバウンドしやすい体になってしまうので、結局ダイエットができないという結果にも繋がりやすかったりします。
なにより、確実に健康に良くないダイエット方法なので、実践するのは避けた方が良いと言えるでしょう。
まとめ
過度な食事制限を長期的に行うと、以下のような危険性が上がる。
・栄養失調
・筋肉量が低下する
・摂食障害
・低血糖状態となり、自律神経が乱れる
・体内の塩分濃度が低下し健康障害が起きる可能性が上がる